TECH4U SESアカデミー

SESスキルシートの書き方|単価アップにつながる実績・役割・成果の見せ方

SESスキルシートの実績を、弊社代表が重視するアウトカム・アウトプット・自走度で整理。開発・インフラ・PMOの段階別記入例で、本人の担当成果とチームへの貢献、判断とレビューの範囲を分けて伝える方法を解説します。

単価が上がるスキルシート
公開日: 2026-06-03更新日: 2026-10-08

「技術名と担当工程は書きました。この経歴で、単価を上げる提案はできますか。」

同じ経歴でも、確認できる担当範囲と結果を書き分けると、顧客が判断できる内容は変わります。仕事を増やして見せるための言い換えではありません。

アウトカム・アウトプット・自走度を分けて書く

判断する項目書く内容区別すること
アウトカム担った成果責任と、実際に達成した成果自分が直接達成した結果と、チーム・顧客の成果への貢献
アウトプット自分が担当・作成した具体的な成果物チーム全体の成果物と、自分の作成・修正範囲
自走度自分で判断して進めた範囲指示・支援・レビューを受けた範囲、承認を求めた相手

自走度は、誰にも相談せずに進めたかではありません。仕様の承認は顧客へ求め、技術方針はリーダーのレビューを受けながら、調査や実装を自分で進めたなら、その分担を書きます。

担当した作業だけをもとに、売上や品質が改善したとは断定できません。成果を確認できない場合は、作成物と担当範囲までを記載し、改善した結果を足さないでください。

単価交渉の根拠になる経験を示す

現場や営業が見ているのは、「この人に高い単価を出す理由があるか」です。

その理由になるのは、次のような情報です。

  • どの技術を使ったか
  • どの工程を担当したか
  • どのビジネスドメインを経験したか
  • どのくらいの規模で仕事をしたか
  • どんな課題を解決したか
  • チームや品質にどんな影響を出したか

同じ経歴を、3段階で書き比べる

以下は、違いを説明するための想定記入例です。実際の社員・顧客の実績ではありません。詳しく書いた例も、本人が担当したことと確認できる結果だけを使う前提です。

開発:担当機能の実装と受け入れ確認

技術名だけの例

Java、Spring Boot、MySQLを使用。

アウトプットまで書いた例

販売管理システムの検索APIを担当。 詳細設計書、API実装、単体テストコードを作成。

アウトカムと自走度まで書いた例

担当する検索APIを、合意した仕様に沿って納品する責任を担った。 既存処理を調査し、詳細設計書、API実装、単体テストコードを作成。 検索条件が未確定の箇所は、選択肢を整理してリーダー経由で顧客に確認。 仕様確定後の設計・実装・単体テストは自分で進め、技術方針とコードはリーダーのレビューを受けた。 顧客の受け入れ確認で、担当APIが合意した検索条件を満たすことを確認した。 システム全体のリリース判断はPMが担当した。

この経歴からは、担当APIの納品と仕様確認への関わりを判断できます。販売管理システム全体の売上改善や納期遵守を、本人だけの成果にしていません。

インフラ:切替手順の作成と検証

技術名だけの例

AWS、Linuxを使用。

アウトプットまで書いた例

サーバー移行の切替手順書と、切り戻し手順書を作成。 検証環境で実施した結果を記録した。

アウトカムと自走度まで書いた例

運用担当が切替・切り戻しを実行できる手順を整える役割を担った。 既存設定を調べ、切替手順書と切り戻し手順書を作成し、検証環境で手順どおりに復旧できることを確認した。 設定差分の調査と手順案の作成は自分で進めた。 構成変更の方針と手順の妥当性は設計担当のレビューを受けた。 本番の実施可否は顧客が承認し、当日の切替は運用チームが担当。 私は手順の説明と、当日の確認結果の記録を担当した。

本人が達成したのは、担当手順の作成・検証です。チームによる本番移行の成功を説明する場合は、自分の貢献を分けて書きます。構成設計や本番の責任者まで担当したようには見せません。

PMO:顧客が未決事項を判断できるようにする

PMOとして、管理や調整を支援した範囲を説明する例です。

使用ツールだけの例

Excel、PowerPoint、課題管理ツールを使用。

アウトプットまで書いた例

部門間の未決事項一覧と、対応案を比較する会議資料を作成。 決定事項と担当・期限を課題管理表へ記録した。

アウトカムと自走度まで書いた例

担当する未決事項について、顧客が判断できるように情報をそろえる役割を担った。 関係部門へ条件を確認し、対応案と日程への影響を比較する資料を作成。 聞き取りと資料案の作成は自分で進め、判断が必要な点はPMと確認した。 会議で顧客が対応方針を決められるよう説明し、決定後は各部門の担当・期限を課題管理表へ記録した。 対応方針の最終決定は顧客、全体計画の承認はPMが担当した。

資料を作成する仕事に加え、条件の確認と判断の支援を担当したことが分かります。プロジェクト全体の成功や費用削減を自分の成果にせず、判断が進んだ担当事項を示しています。

役割は「チームの中で何を任されたか」を書く

役割を書くときは、「SE」「PG」だけで終わらせないようにしましょう。

肩書きだけでは、実際に何を任されていたのかが分かりません。

NG例です。

役割:SE

OK例です。

5名チームのSEとして、詳細設計、API実装、単体テストを担当。
実装方針に迷う箇所はリーダーに確認し、影響範囲を整理してから改修を実施。

さらにリーダーやサブリーダーに近い動きがあった場合は、人数や範囲を書きましょう。

サブリーダーとして3名の進捗確認を担当。
不明点をチケットに整理し、レビュー前に確認事項を共有。

数値がない成果も、確認できた結果を書く

担当成果物が仕様を満たした、手順どおりに復旧できた、担当する未決事項の方針が決まったなど、何を確認できたかを書きます。数値を測定していないのに、削減率や改善率を付ける必要はありません。

実測値を使える場合は、集計対象・期間・比較条件と、自分が行った作業を示します。顧客から開示を許可されていない数値や資料は記載しません。チームで測定した結果なら、測定値と本人の貢献を分けて説明してください。

ビジネスドメインを書くと評価されやすい

スキルシートでは、技術だけでなくビジネスドメインも重要です。

ビジネスドメインとは、どの業界・業務のシステムを担当したかです。

たとえば、次のような情報です。

  • ヘルスケア向けスマートフォンアプリ
  • 金融機関向け審査システム
  • 大手流通企業向けECサイト
  • 自治体向け申請管理システム
  • 製造業向け在庫管理システム

同じJava開発でも、どの業務を扱っていたかで評価は変わります。

Java開発を担当。

よりも、次の方が伝わります。

大手流通企業向けECサイトの販売促進機能にて、JavaとSpring Bootを用いたAPI実装を担当。

技術、工程、ビジネスドメインをセットで書くと、単価アップにつながる経験として見えやすくなります。

「一人称で対応」「成果に貢献」だけで済ませない

「一人称で対応」は便利な表現ですが、調査・方針決定・作成・レビュー・承認のどこを任せられるかまでは分かりません。「基本設計のうち、既存調査と設計案の作成を担当。方式の決定はリーダーが行い、設計書はレビューを受けた」のように、仕事の分担を書きます。

「チームの成果に貢献」も、そのままでは担当した行動を判断できません。自分が何を作り、誰が何を進められるようになったかを、確認できる範囲で示してください。資料を提出しただけなら、その事実までを書き、採用された・改善したという結果を足しません。

よくあるNG:プロジェクト単位で書かれていない

同じ現場で複数の作業をしている場合、現場単位でまとめすぎると分かりにくくなります。

スキルシートは、できるだけプロジェクト単位で書きましょう。

たとえば、同じ現場でも次のような場合は分けて書くと伝わりやすいです。

  • 新規開発
  • 追加改修
  • 運用保守
  • リプレイス
  • 障害対応プロジェクト

プロジェクト単位で書くと、目的、担当工程、成果が整理しやすくなります。

面談で説明しやすいスキルシートにする

スキルシートは、提出するだけの資料ではありません。

面談で説明するための資料でもあります。

そのため、面談前には次の点を確認しましょう。

  • 直近案件の概要を説明できるか
  • 自分の担当工程を説明できるか
  • 一人称で対応できる作業を言えるか
  • 成果や工夫を具体的に話せるか
  • 今回の案件に近い経験を見つけられるか

スキルシートに書いたことを、自分の言葉で説明できる状態にしておくことが重要です。

単価アップにつながるチェックリスト

提出前に、次の項目を確認しましょう。

  • 技術、工程、ビジネスドメインが書かれている
  • 担当範囲が明確になっている
  • 課題、行動、成果がつながっている
  • 数値を使う場合は、集計対象と期間を説明できる
  • 難易度が愚痴ではなく制約として書かれている
  • 自分の達成した成果とチームへの貢献が分かれている
  • 自分で判断した範囲と支援・レビューを受けた範囲が分かる

このチェックリストで、自分の経験や担当範囲を具体的に伝えられているか確認してください。案件先へ任せられる仕事を伝えることが、単価アップの提案にも役立ちます。

よくある質問

SESスキルシートで単価アップにつながる一番大事なポイントは何ですか?

技術・工程・役割に加え、アウトカム・アウトプット・自走度を具体的に書くことをお勧めします。担当した成果責任、具体的な成果物、自分で判断した範囲と支援を受けた範囲を説明してください。

成果が数値で出せない場合はどうすればいいですか?

担当する仕様の確認が完了した、手順の検証で動作を確認したなど、確認できる結果を書きます。結果がまだ分からなければ担当作業と作成物までを記載し、改善したとは断定しません。

経験が浅い工程も書いていいですか?

書いても大丈夫ですが、経験の深さを正直に補足しましょう。

一人称で対応できるのか、レビューを受けながら対応したのかを分けて書くと安全です。

スキルシートはテンプレート通りに書けば十分ですか?

テンプレートを埋めるだけでは不十分な場合があります。

項目を埋めた後、担当成果物と確認できた結果、自分で判断した範囲とレビューを受けた範囲が読み取れるか確認してください。

書類全体の構成や職務要約はSES向け職務経歴書の書き方、記入項目はスキルシートのテンプレートで確認できます。顧客の課題や調整を任された実績を使って高単価を目指す考え方は、SES単価100万円の記事も参照してください。

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TECH4Uでは、SES営業が技術・担当工程・成果の説明を確認します。単価交渉の材料になる実績や、面談で補足したい経験を一緒に整理できます。

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